(4)KB−4孔

本孔は低位段丘面前縁の崖直上に位置する。本孔は深度26m付近でKB−3孔と交差するように,KB−3孔に向かって下方78゚の傾斜で掘削した。

掘進長は26mである。地質状況は以下に示すとおりである。

・地表〜深度1.40m:表土

暗褐色を呈する。

・深度1.40〜3.00m:砂礫層

黄褐色を呈する。径1〜3cm最大径7cmの安山岩円礫を主体とする。

・深度3.00〜6.60m:円田層 シルト岩

黄灰〜黄褐色を呈し径0.3〜0.8cmの亜円〜角状軽石礫を主体とする。砂質で上方細粒化が認められる。

・深度6.60〜10.48m:円田層 シルト岩

灰褐色を呈し,径0.2〜1cmの亜角状軽石礫及び腐植片が点在する。砂質である。

・深度10.48〜12.25m:円田層 礫岩

黄褐〜灰黄褐を呈し径0.2〜1cm,最大径2cmの亜角〜角状軽石が密集する。

・深度12.25〜17.00m:円田層 泥岩

灰緑褐色を呈し成層構造が発達する。

・深度17.00〜18.22m:円田層 砂岩・泥岩互層

灰緑褐〜黄褐色を呈する泥岩と暗赤褐と黄灰色を呈する細〜粗粒砂岩が数cm間隔で互層を成す。17.6m以浅平行葉理が発達。17.6〜18.0m付近堆積構造乱れる(写真12)(4H)。

・深度18.22〜19.13m:円田層 砂岩

黄褐色を呈し,極粗粒サイズの軽石主体。

・深度19.13〜26.00m:円田層 泥岩

灰緑〜緑灰色を呈し,径0.3〜1.5cm,最大径3cmの角状軽石が点在する。24.4mに鏡肌を有する角度35゜の割れ目,24.65mに鏡肌を有する角度40゚の割れ目及び25.18mに鏡肌を有する角度60゚の割れ目が確認された。また,25.37mには幅3cm片状〜粘土状を呈する部分が認められた。

写真12(4H) 円田層内に発達する乱堆積構造(深度17.7m付近)