(2)年代値の補正方法
14C年代は,スタンダードの14C濃度と,試料がCO2の供給を絶たれた時の14C濃度が同じであるということを条件に計算している。しかし,実際には銀河宇宙線の強度変化,地球磁場の変動,太陽活動の変動,水圏からのCO2供給量の変動,化石燃料からのCO2の供給,核実験の影響などにより,それらの14C濃度に違いが生じる。このため,14C年代と暦年代の間にはずれが生じる。したがって,このずれを補正するために,年代の分かっている木年輪の14C年代測定(約10000yBPまで)やサンゴの14C年代測定とウラン−トリウム年代の比較(約10000yBP〜約19000yBP)により作られた補正曲線を用いた。これらの補正曲線については,巻末資料にまとめた。