5−3−2 白石断層北方地域:小村崎地区

白石断層北方地域においても,松川以北で丘陵・段丘面前縁のリニアメント沿いに活断層が存在する可能性があると判断された。松川以北のリニアメントは北方の円田断層(長町−利府線断層帯)と南方の白石断層との関連を検証する上で重要であり,同リニアメント部における断層の活動性について検証するため,以下の調査を実施する。

@ボーリング調査

目的:トレンチ調査で到達できない深度での活動履歴等に関するデータを得る。

仕様:20m×4孔,掘削径86mm,オールコア

地層の年代測定や対比に有効な試料が認められた場合には,分析・測定を実施。

Aトレンチないしピット,地層抜き取りなどの調査

本地点のリニアメントは,他の活動的な断層に較べて不鮮明な部分が多いため,1箇所のトレンチ調査のみでは断層現象を十分に確認することができない可能性がある。このため,詳細調査ではいくつかの掘削調査を併用するなど,調査計画策定には注意を要する。

B浅層反射法地震探査による断層の存在検証を含めた調査を実施することが望ましい。

以上の調査結果を基に,白石断層と白石断層北方域のリニアメントの平均変位速度,活動周期,最新活動時期,単位変位量等を評価する目的で,今後の調査計画の流れ及び調査位置を図5−3−1図5−3−2に示す。

図5−3−1 今後の調査計画フロー

図5−3−2 今後の調査計画位置図