ｔｉｔｌｅ

４－１－１　地形区分
調査地の地形は，青麻山及びその東斜面からなるやや急峻な山地，松川左岸に広がる標高１００～２００ｍの丘陵地，段丘及び沖積低地などからなる。段丘は白石川左岸に発達し，侵食平坦面（泥流堆積面）（Ｈ２），中位段丘面（Ｍ２），低位段丘面（Ｌ１）及び沖積段丘面Ⅰ（Ｌ３）からなる。

この他の地形としては，児捨川右岸の丘陵前縁に小扇状地面Ⅲ（ｆａⅢ）が，福岡深谷に小扇状地面Ⅰ（ｆａⅠ）が分布する。また，古谷（１９６５）は，福岡深谷の北方に青麻火山の旧火口の一つが分布するとした。

本調査地の地形的特徴は，以下のようにまとめられる。

①１調査地南部の白石川左岸では，低山地頂部に泥流堆積面（Ｈ２）（標高２００～２２０ｍ）と中位段丘面（Ｍ２）（標高１００～１８０ｍ）が発達する。

②１福岡深谷～鍋石一番にかけての白石川左岸には，低山地の東側に低位段丘面（Ｌ１）が発達する。このうち，児捨川以北に分布する低位段丘面（Ｌ１）は，白石川に向かって傾斜する扇状地状の地形をなす。また，調査地南部の菅生田付近には白石川に沿って左岸側に沖積段丘面（Ｌ３）が分布する。

③１調査地中部の松川右岸には沖積段丘面Ⅰ（Ｌ３）が分布するが，上原田東～持長池では沖積低地堆積物に覆われ，残丘状を呈する。

④１調査地北部の松川左岸～小村崎にかけては，丘陵前縁に中位段丘面（Ｍ２）および低位段丘面（Ｌ１）が発達する。