4−1−6 試料分析(年代測定)

本調査では,トレンチ掘削地点,ボーリング孔及び坪沼川左岸道路法面の断層露頭から試料を採取し,14C年代測定及び火山灰分析を行った。

14C年代測定に際しては,できる限り腐植分に富むシルト・粘土を測定試料としたが,腐植分が少ない場合には,混入する材の年代を求めた。また,14C年代測定は原則としてβ線計数法で行ったが,炭素が少ない試料についてはより分解能の高い加速器質量分析法(以下,AMS法)で測定した。なお,文・図中で記載した年代値は未補正測定年代★11であり,1950年から何年前かを計算した値である。

分析結果については,表4−1−2表4−1−3にまとめると共に,巻末にデータシートをまとめた。測定試料は,14C法年代測定が27試料,火山灰分析が1試料である。

★11 14C年代と実際の暦年代のずれをなくすための補正法を用いた補正年代も算出したが,補正法については今後も発展し,変更される可能性がある(地球科学研究所による判断)ので,本調査では測定年代で議論した。