(3)茂庭層(Mn)

リニアメントの南東側丘陵に分布し高舘層を覆う。露頭では凝灰岩,礫岩及びシルト岩からなり,層厚は20m以上である(写真4−1−6)。★a

凝灰岩は灰白色を呈し,細粒・無層理である。

礫岩は平均径5cm以下,最大30cmの亜円〜亜角礫主体である。礫種は,シルト岩,凝灰岩など雑多であるが,高舘層の安山岩礫は稀である。

シルト岩中には弱い層理が見られる。

★a茂庭層は旧汀線付近の堆積物とされ,淘汰の良い砂岩を伴うが,調査地の露頭では砂岩は露出していない。また,礫岩中の礫種は安山岩礫を主体とするとされるが,安山岩礫は稀である。なお,後述するボーリング調査でも茂庭層が確認されたが,礫種は砂岩,シルト岩からなり,安山岩礫は認められなかった。