2−3−4 調査地域の炭質物(14C試料)と火山灰について
本調査における活断層の変位基準面である,小扇状地面,H2面,M2面, L1面からは,年代測定可能な14C試料は得られなかった。これらは,主として,砂礫層から構成されており,木片,腐植物,シルト等をほとんど含まないからである。ただし,菅生田のL3面最上部には腐植混りシルトが認められたが,この腐植混りシルトの14C年代はOmoto(1976)により,4,035y.B.Pの値が報告されている。本調査地における活断層の変位基準面である,小扇状地面,H2面,M2面,L1面,L3面からは,火山灰層は,発見されなかった。新屋(1984),古谷(1965)でも,同様なことが述べられている。ただし,町田他(1976)によれば,調査地北方,約2kmに位置する白石深谷の東北自動車道白石IC付近において,姶良(Tn)の分布が報告されている。