2−1−1 地形概説

本調査地は,奥羽脊梁山脈の東側,阿武隈山地の西側に位置する。調査地中央部には,白石付近では標高50m付近に,越河付近では標高150m付近に,沖積低地面が発達する。調査地西側は,県境の両塚山(標高708.9m)から白石市南方の鉢森山(標高561m)にかけて,標高500〜600mにかけた奥羽脊梁山脈の一部を成す山塊からなっている。この山塊の東面(白石市に面する側)は,浸食が進み山塊西側に比べて急峻な地形を呈している。山塊上には西方に傾く浸食平坦面が見られ,東に急,西に緩い傾動地塊上の地形となっている。

東側の阿武隈山地側は標高200〜400mと比較的比高差が少ない,比較的緩やかな低山地地形を呈する。

河川は,調査地北部に白石川が西から東に流下し,この付近には,河成段丘が分布する。また,斎川が,調査地を南から北に流下し,調査地北部で,白石川と合流する。また,斎川に合流する沢は,奥羽脊梁山地側では,ほぼ西から東に流下し,阿武隈山地側では,ほぼ東から西に流下する。

奥羽脊梁山脈側の斜面には,分離丘陵,扇状地,地すべり地形等が認められるが,阿武隈山地側には,それらの地形は認められない。