このうち,調査地から約2km南南西に位置する仙台市太白区大野田の王ノ壇遺跡では,約3,500年前の縄文時代後期の地層を引き裂く噴砂の跡が確認された。砂脈中には最大径2cmの礫を含んでいた(図5−2−6−1、図5−2−6−2)。一方,調査地から約2.5km南西に位置する仙台市太白区郡山の北目城跡遺跡でも噴砂の跡が確認され,砂脈が縄文時代後期〜晩期の地層中にレンズ状に広がっているのが確認された(図5−2−7−1、図5−2−7−2)。
これらのことから,仙台付近では縄文時代後期末期以降に砂礫層が液状化するような大地震が発生したと考えられている。