2−2−5 屈折法データ解析

屈折法の結果を図2−10−1図2−10−2に示す。これら記録は、元記録に対して通過周波数帯域 5〜30Hz のフィルターを施して表示したものである。受振測線が屈曲しているため、横方向は厳密には発震点から受振点までの距離に比例していないが、これらの記録上から以下の屈折波を認めることができる。

・測線1の東側(VP.800)からの屈折波からは、第1層2000m/s、第2層4700m/s 程度の明瞭な屈折初動が見られる。

・測線1の東端(VP.500)からの屈折波からは、第1層2300m/s、第2層3900m/s の屈折初動が見られる。第2層屈折波は一部分しか見られないため、第2層の速度には誤差がある。

・測線1の西端(VP.1)からの屈折波からは、第1層2000m/s、第2層2700〜3000m/s 程度であると推定される。

・測線1の西側(VP.−100)からも屈折波は観測されているが、振幅は弱い。

・西側東北大学構内の発震点による屈折反射は、発震点が丘陵の上にあるためかシグナルレベルが弱く、有意な屈折波が認められなかった。