(3)長町−利府線と直交する地質断面図

長町−利府線と直交し反射法探査測線とほぼ平行する断面に,今回のボーリング結果と既往のボーリング結果とを鉛直投影して,図3−4−2に示す地質断面図を作成した。これにより以下のことが確認できた。

青葉山段丘堆積物は,大年寺山山頂付近ではほぼ水平な分布を示すが,大年寺山南東側斜面では撓曲により,地表面とほぼ平行に約20゚の傾斜を示すようになる。同堆積物は平野部の長町公園プール付近で再び水平に近い分布を示す。

台の原段丘はここでは地表に分布していないが,その堆積物は愛島軽石とともにNo.1孔,No.2孔及び既往のNo.5孔で確認されている。大年寺山南東側山麓に分布する仙台上町段丘及び仙台中町段丘についても,No.1孔,No.2孔でその堆積物が確認されている。これらは青葉山段丘堆積物と同様に,長町−利府線により撓曲していると考えられる。

これらの堆積物に沖積層(非海成層)がアバットして堆積している。