L1測線のCDP106地点ではボーリング調査を実施したので,ボーリングのデータと反射面を対比することができた。対比結果を表3−2−8 に示す。斜面側の測線では,測線東側に位置する第三女子校内にボーリングデータがあり,これらを参考にした場合はa反射面は青葉山層上面に,b反射面は青葉山層内の火山灰層に,c反射面は青葉山層内の砂礫層に,d反射面は大年寺層上面に相当すると推察できる。これらの結果により,反射断面上に地層区分したものを図3−2−17に示す。
都市圏活断層図では,CDP400付近を長町−利府線が通過するが,今回の反 射法探査結果からは,この区間の反射波の連続性がよいことから,この付近 での逆断層系の存在は考えにくい。CDP180〜240間で反射断面が乱れている が,この区間は道路と川が交差している場所であり,重合数が他より少ないことなどの影響で,反射波が見えにくくなっている。しかし,CDP220付近の反射波の様子やここを挟んで両側では反射波が確認されていることを考慮すれば,断層活動により地層が乱された可能性もあると考えられる。