鹿落坂付近から金剛沢付近にかけて認められる直線谷及び南東上がりの逆むき低断層崖(写真2−28)に沿って、ML−5、6、7リニアメントが判読される。鹿落坂断層はこれらのリニアメントに沿って分布している。
2)断層付近の構造
本断層は広瀬川河岸では向山層に約12m垂直変位(写真2−27)、八木山松波町付近では青葉山段丘面Vに約6m垂直変位をあたえている。
3)断層の評価
(1)断層の位置及び長さ
本断層の長さは、鹿落坂付近から金剛沢付近までの約4.2kmである。
(2)断層の平均変位速度
図2−8に中田ほか(1967)による長町−利府断層帯周辺の断面図を示す。本断層は、青葉山段丘面の形成する平坦面を基準として、約0.03mm/年で、活動度はCクラスに属する。