作成断面数:21断面
測線総延長:16,538 m
表1−8 地形断面測量に使用した米軍撮影航空写真
表1−9 地形断面測量実施箇所
地形断面測量は以下の手順で行った。
@基準点の選定
一般に、航空写真測量では、位置や高さの基準として、三角点や水準点を使用し、撮影前に対空標識の設置を行う。しかし、本作業で使用した写真は1948〜1950年の撮影で、このような準備作業は行っていない。そこで、既存の地形図(各市町村の1/2,500都市計画図)を用い、航空写真と照らし合わせて位置が明瞭に判別でき(交差点、家屋の角、三角点、地計図の端点など)、かつ撮影時から変化のないと判断できる場所を選定し、基準点として用いた。
A空中三角測量
1つの写真モデル(実体視できる一対の写真)につき6点のパスポイントを選定し、基準点を用いて空中三角測量を行った。
B断面図の作成
定められた側線に沿って、ポイントごとの標高を解析図化機で読み取り、断面図を作成する。本調査では次の仕様で作業を実施した。
・使用機器:トポカルトB
・ポイント間隔:任意(地形変換点)
・測量制度:公共測量作成規定に基づく
C測量精度
a 標定に使用した既存地形図(1/2,500都市計画図)の精度に起因するもの
・標高点精度 ±Δh/3以内(Δh:地形図の主曲線間隔2 m)
=±0.67 m
b 解析図化機の標定に起因するもの
±0.5 m以内
c 計測較差
±0.4 m以内
・絶対位置誤差=a+b+c=1.57 m(鉛直方向)
・相対位置誤差:cのみ(計測線内の相対的な標高誤差は0.4 mまで許容される)
※実際には、0.2 m程度以内
断面測量の測線を図1−2に、作成した断面図は、巻末資料4地形断面測量結果に示す。