1−1−1 調査対象

調査対象地域は、鈴鹿山脈の東麓地域にあたり、本県北端に位置する藤原町から北勢町、大安町、菰野町、四日市市、鈴鹿市を経て亀山市までの、ほぼ南北方向に連なる鈴鹿東縁断層帯を構成する活断層沿いの地域である。

今回の調査では、活断層研究会編(1991)による下記の一覧表に示した断層の集合帯を対象としており、松田(1990)は、そのうち断層番号で22〜24、30、37、38、41を鈴鹿東縁断層帯と呼称し、活動度B、断層長40kmとしている。今回の調査では、松田(1990)、岡田・東郷(2000)も考慮しつつ、下記の一覧表の断層帯を鈴鹿東縁断層帯としてとりあつかう。

平成7年度調査では同断層帯を、大きくみて断層の分布位置などから鈴鹿山脈側の断層(いわゆる境界断層)(主な断層番号:30、37、38、41)と低地側の断層(いわゆる前縁断層)(主な断層番号:22〜24)に区分している(三重県、1996)。

表1−1 鈴鹿東縁断層帯の活断層一覧表 (活断層研究会、1991より)

(注)*1 確実度:活断層研究会(1980)による活断層の存在の確かさを示す。

T:活断層であることが確実なもの U:活断層であると推定されるもの V:活断層の可能性があるもの

(注)*2 活動度:松田(1975)による活断層の過去の活動の程度を示す。平均変位速度S(m/1000年)によって区分する。A:10 >S≧1、B:1>S≧0.1、C:0.1>S≧0.01

図1−1 調査対象断層帯位置図(活断層研究会、1991より抜粋加筆)