(3)層序と年代による検討
本章Aの項で検討したように、ボーリングUGB−11の深度5.28〜5.70mの、東海層群から崩落したと見られるシルト岩に含まれていた木片の年代が2310±40 yBPで、かつ、上位の腐植土(年代が2130±40 yBP)に被われることから、礫層の形成年代は約2300〜2100 yBPとなる。礫層は、従来、L段丘礫層相当と考えられていたが、今回の調査によると、層序からは沖積層またはL段丘構成層の最上部の可能性があり、年代を考慮すれば完新世後期の堆積物(約2100〜2300 yBP)の可能性がある。しかし、年代試料が少なく、確定のためには地質構造や年代の補足検討が必要である。