(3)トレンチT3.1(片野断層)の火山灰

L2面の年代を検討するためにトレンチ3.1の壁面から採取した試料(平成12年度採取)の火山ガラスの検出を試みた。試料はトレンチの中でも比較的シルト分を多く含む細粒な部分からとったもので、ボーリングコアよりも汚染の可能性は少ないと思われる。

@採取場所/数量 トレンチT3.1のN面(断層の上盤側)から5試料採取

A採取位置(座標)・・・・いずれもトレンチの水準線よりも下

No.1 N6.5/−0.45〜−0.50

No.2 N6.5/−1.25   

No.3 N6.5/−1.45

No.4 N6.5/−1.90

No.5 N6.5/−2.75〜−2.80

B分析結果

薄片を全面顕微鏡観察したが1個のガラスも検出されなかった。この結果の解釈として、これらの試料は全体がAT火山灰降灰以前の古い地層の可能性が考えられる。これだけでは断定できないので、下盤側の新期砂礫層(L3相当)も含めて検討する必要がある(次項)。