(1)ボーリング調査位置と数量

平成12年度調査によって、鳥戸断層の位置(松阪市小阿坂町)でボーリングB−1〜B−4とトレンチT1の調査が実施された。ボーリングB1−4では花崗閃緑岩の下位に破砕帯を伴う断層帯を貫き、トレンチT1では中位段丘礫層を切る逆断層が観察された。トレンチの前面におけるボーリングB1−3のコアの年代測定によると、3層の腐植土のうち、最も下位の腐植土が最も若いという結果が出た。このことから、トレンチで認められた逆断層の他に、トレンチの下を通り、前面に出る低角逆断層の存在が示唆された。今年度はこの低角逆断層の存在を確認するためにボーリングを行うこととなった。ボーリング箇所は既存のボーリングB1−4とB1−3の間で既存トレンチの東半部に当たる2箇所である(図2−1−1図2−1−2参照)。なお、ボーリングはφ86mmのオールコア掘削とした。

表1−2−1 ボーリング一覧表