(7)ボーリング調査−B6地区(松阪市笹川町:山口断層)
本地区は、平成11年度に露頭調査(露頭剥ぎ)を行った露頭上方のLf面上に当たる。調査位置図を図2−2−3に、露頭断面を図2−2−11に示す。ボーリング数量は1本である。露頭では山口断層が露出し、上盤の花崗閃緑岩の基盤およびその上位にのるM面構成層とLf面構成層が確認されていたが、下盤側の基盤深度が不明のため、下盤側でボーリングB6を実施した。その結果、Lf面相当の地表面から深度9.2mで一志層群砂岩層を確認した。また、風化礫を多く含む礫層が確認されており、これは露頭で確認された上盤側のM構成層の礫層に対比される可能性がある。基盤は上盤側で花崗閃緑岩、下盤側では一志層群であるが、両者はM構成層相当の礫層で侵食されており、礫層下面の標高差は約6.5mである。これは山口断層の変位量に相当すると考えられる。