ボーリングの結果、最上部には全てのボーリング地点で層厚0.75〜2.3m程度のフラッドローム*を確認した。Lf構成層は上盤側では層厚5.48〜6.07mであるが、下盤側で9.95mと厚くなっている。このことからLf構成層堆積中の断層変位の累積の可能性が考えられる。また西側の3本で一志層群の砂岩の基盤を、下盤側のB1−4の深部ではクサリ礫を多く含む礫岩を確認した。これは東海層群もしくは見当山累層相当の礫層と考えられる。B2−3では断層を確認できなかった。しかし、層序関係から見て断層はB2−3とB2−4の間にあると思われる。
*(注)フラッドローム(flood loam):段丘礫層の堆積末期に堆積する氾濫原堆積物の一種。シルト質の細粒堆積物で礫分をほとんど含まない