(3)断層帯の構造

断層帯の構造は、基本的に断層の西側が東側に乗り上げる逆断層である。ただし、椋本断層は西上がりの逆断層(主断層)の他に、これに付随する2条の東上がりの副断層があり、逆向き低断層崖を伴う。これは逆断層の典型的な形態である。これらの断層の形態を下の模式図に示す。

図3−2−2 調査地の断層の模式図

また、関町付近では段丘面が西に逆傾斜している。これは、椋本断層のように明瞭な逆向き低断層崖は形成されなかったものの、それに近い変位があった可能性を示す。

庄田断層は、断層帯の南部の大局的な地質構造が風早池断層につながる(久居撓曲)のに対し、これとは別方向に分岐するように延びている。