(4)プラント・オパール分析結果

プラント・オパールはイネ科植物の指標となることが知られている。トレンチで見られる土層のうち、稲作を伴う人工改変の層準を知るためプラント・オパール分析を行った。試料はTM3トレンチの拡張TM3.2のS面(S1.5)から採取した(図2−3−5)。試料の内容を表2−3−8に示す。

結局、上部のOP5、OP6にのみ稲作の明瞭な徴候が認められ、OP4以下の層準には認められないことがわかった。すなわち、土器包含層であるS2、S3は耕作の影響があると言える。ただし、S2の下部は濃色の黒ボク土で人工改変が及んでいないと考えられる。

表2−3−8 プラント・オパール分析試料一覧 (TM3.2トレンチのS面)

図2−3−5 プラント・オパール試料位置図(拡張TM3.2−S面)