（３）花粉分析結果
トレンチＴＭ３（拡張ＴＭ３．２のＳ面）壁面から採取した試料について地層堆積時の環境から、間接的に地層対比を行うために花粉分析を行った。分析試料を表２−３−７に、また、採取位置を図２−３−４に示す。結果は詳細報告書（巻末）によるが、Ｐ１〜Ｐ３が多量の花粉を産するのに、Ｐ４〜Ｐ６がほとんど産しないことから見て、この２つのグループの属する地層は対応しないと考えられる。すなわち、両者の地層は直上の泥炭（Ｐｔ）が撓曲変形しながらもせん断されていないため、直下の地層も横方向に連続するものと考えられたが、数十ｃｍのオーダーで変位している可能性が示唆される。また、Ｓｉｌ−２上部の変質（変色）が著しいことから、同一の地層が変質したために花粉の保存状態が変化した可能性も否定できない。表２−３−７ 花粉分析試料一覧（ＴＭ３．２トレンチのＳ面）
図２−３−４ 花粉分析試料位置図（拡張ＴＭ３．２−Ｓ面）