布引山地東縁断層帯では平成9年度調査で、太田・寒川(1984)、及び鈴鹿東縁断層帯の調査と同様に、空中写真判読と地表踏査によって段丘面を区分し、既存調査と対比している。その対比表を表2−1−2に示す。
段丘面の形成年代については、太田・寒川(1984)が、段丘面の開析度、段丘堆積物の風化度や沖積面との関係から推定しており、既存の「鈴鹿東縁断層帯に関する調査」(三重県、平成7年度)では、それを新たに得られた14C年代値から一部修正して用いている。
本報告では、その後、直接的に段丘面構成層の新たな年代データが得られていないため、基本的に鈴鹿東縁断層帯の調査結果を踏襲するが、地形面対比表によって一部調整した。よって、ここでは調査地の主な地形面の年代を、段丘面H1が約15万年前、H2が約12万年前、M1が約8万年前、M2が約5万年前と推定した。
表2−1−2 地形面対比表