なお、吉田ほか(1995)では津市片田新町から南方の久居市に至る一帯を久居撓曲と呼び、風早池断層をその東縁にしている。久居撓曲の北方延長に当たる片田地区の反射法探査では地下深部まで撓曲構造が認められることから、久居撓曲はさらに北へ延びて、長谷山東麓の境界断層と、付近の東海層群の逆転構造につながるものと考えられる。また、片田地区の反射法測線の東端の伏在断層は久居撓曲の東縁、すなわち風早池断層につながると推察される。
今回の調査からは、風早池断層の詳細や庄田断層の活動時期については不明であるが、地質構造上、一志断層は風早池方面へつながっているように見える。