(4)庄田地区

東流する雲出川左岸に位置し、付近にはL1・L2段丘面、M2段丘面、H1・H2段丘面が分布する。これらのうちM1段丘面、H2段丘面、H1段丘面には、北東−南西方向、西上がりの明瞭な低断層崖が認められる。低断層崖の垂直変位量はいずれの面も7〜9mであり、変位量の累積傾向は認められない。

段丘堆積物は主に砂礫層からなり、高位段丘堆積物の礫はくさり礫化しているものが相当数ある。下位は、細粒砂岩(シルト岩を挟む)から成る一志層群の茶屋砂岩泥岩層が分布する。同層は10〜30゜の低角度で傾斜し、庄田断層による地層の撓曲等の変形構造は認められない。

反射法探査は、庄田断層の断層位置、構造(傾斜・落差等)、及び一志層群の変形構造の把握を目的とした。