(2)椋本地区

安濃川左岸には沖積面、L2段丘面及びM2段丘面が分布する。これらのうち、M2段丘面は最も良く発達する。M2段丘面には3条の平行する断層崖が認められる。最も東側の椋本断層は、比高7.4m、西上がりの低断層崖が約1kmにわたって良好に連続する。しかし南方の低位面や沖積面には延びない。椋本断層西側に平行する2条の断層崖は約1m東上がりで、逆向き低断層崖の形状を示す。これらも南方には連続しない。

中位段丘堆積物の下位には、東海層群の亀山累層が分布する。亀山累層は主に砂岩シルト岩互層からなり、椋本断層以西では40゜以上で東傾斜し、断層以東では20゜程度の緩い傾斜を示す。

反射法探査は椋本断層及び西方の逆向き断層の3条の断層の位置と、断層周辺の撓曲を含めた地質構造の把握を目的とした。