本調査では三重県教育委員会埋蔵文化財発掘センターの資料等を入手した(中勢道路関連の発掘調査)。資料は主に次の2種である。それらについては、巻末に資料の抜粋を掲載した。
@ 蔵田(ぞうた)遺跡(津市納所町字蔵田ほか)
蔵田遺跡は弥生時代の遺構が主体である。発掘により、地震痕跡と見られる噴砂、噴砂丘と砂脈が認められれた。砂脈は2方向に見られ、縄文時代晩期頃に液状化が発生したとされている。
A 位田(いんでん)遺跡(津市北河路町字位田ほか)
位田遺跡は弥生時代〜古墳時代の遺跡である。地震痕跡と見られる噴砂、砂脈が古墳時代の土層を貫いている。よって、噴砂の時代は古墳時代以降、現代までの間と見られる。噴砂の上部で、水田の床土の落ち込みがあることから、水田耕作の時代以降とも言える。
<参考資料>
・ 三重県埋蔵文化財センター(1995):一般国道23号 中勢道路 −埋蔵文化財発掘調査概報Z
・ 三重県埋蔵文化財センター(1997):一般国道23号 中勢道路 −埋蔵文化財発掘調査概報\
・ 埋文関係救援連絡会議・埋蔵文化財研究会(1996):「発掘された地震痕跡」、p437−447、p813