地形測量は、次のような主たる目的で実施した。
@ トレンチ調査及び極浅層反射法探査によって、単位変位量や地質構造が明らかになると思われる地域で、地形面に現れている断層変位量(鉛直変位量)を正確に求める。
A 比較的新しい地形面の変位の有無を確認し、断層線の連続性を明らかにする。
B 変位速度の分布様式を明らかにし、断層のセグメントを考察するための基礎資料とする。
調査方法は、断層による変位地形を挟んで、延長300〜500m程度の距離を測線とし、測線沿いをレベル測量し、それを断層の連続する方向に数十測線を測量する方法である。変位地形の選定を誤らなければ、簡易でかつ連続的な広域のデータが収集できる。
測量に使用した機材は、トプコンオートレベルAT−G3他である。
(2) 地形測量結果
調査は、総延長距離10693.4mの測量を実施した。レベル測量を実施した地形測量位置図を図2−2−5−1に示す。また調査結果を表2−2−5−1及び表2−2−5−2に示す。
表2−2−5−1に対応する、各測線の地形測量断面を図2−2−5−2−1、図2−2−5−2−2、図2−2−5−2−3、図2−2−5−2−4、図2−2−5−2−5、図2−2−5−2−6、図2−2−5−2−7、図2−2−5−2−8、図2−2−5−2−9、図2−2−5−2−10、に示す。これらの測線は、おもに前縁断層系を対象に測量をしたが、表2−2−5−2には、主に境界断層系に対応した測線の測量結果を示した。