1−2−2 調査目的

阪神・淡路大震災を教訓として、長期的な地震予知と被害軽減のため、直下型地震の震源である活断層*1の活動性についての一層の調査研究が必要とされている。「新編日本の活断層」によれば、三重県には約70の活断層が分布している。このうち主要起震断層である鈴鹿東縁断層帯は、鈴鹿山脈の東麓地域においてほぼ南北方向に走り、地形・地質的にみても明瞭な活断層である。しかし過去の地震活動は不明であり、古地震学的な活断層の調査も行われていない。

今回の調査は、鈴鹿東縁断層帯にかかる活断層の詳細な位置を把握するとともに活動履歴や詳細な地質構造を明らかにし、地震規模や地震発生の可能性について長期的な評価を行い、地震防災対策上の基礎資料を得ることを目的とする。その結果は、今後の本県の防災対策の充実強化に活用していくとともに、本県における地震に関する調査研究のための礎となるものとする。