4−5 断層帯周辺の地下構造

増毛山地東縁断層帯は,現在も新第三紀中新世以降の構造運動を反映した東西圧縮の場にある(第2章).このような場における増毛山地の東方への衝上運動の反映が,本断層帯の活動であると考えられる.従って,本断層帯に対して実施された各種調査によって,このような広域的な東西圧縮場の運動を反映した地質構造の解明が期待される.以下では,本断層帯が置かれている地質学的環境を考慮しながら,各種物理探査やボーリング調査の結果に基づいて,雨竜地区・新十津川地区,および浦臼地区について,浅部・深部の地下構造および活断層の位置・形態などについて検討する.