(1)地形

調査地域は札的内川に沿う谷ぞいの地域である.谷ぞいは,下流で扇状地面となって広がる地形面(Ho面)からなる.候補地点より上流側の両岸は小起伏の山地であり,下流側には河成段丘面が広がる.この山地と段丘面の境界は,NE−SW方向に連続する三角末端面となっている.段丘面は,高位のMp−4面および低位のLg−1面に区分される.

三角末端面の前面の段丘面にはNE−SW方向の幅40〜75mの断層崖(大部分は撓曲崖)が認められる.この崖は北東のLg−1面から続き,Ho面ではやや山側に入り込み,さらに南のLg−1面で再び低地側へずれることから,低角逆断層による崖である可能性が大きい.なお,この崖の下流700m付近にも断層崖に平行な不明確なリニアメントが見られる.