１−２−１　調査目的
北海道内に存在するとされる活断層のうち，増毛山地東縁断層帯（樺戸断層系）は，滝川市・砂川市・美唄市・岩見沢市および札幌市などの都市近郊に位置する．活断層研究会（１９９１）によれば，確実度�Tの断層系とされている．しかし，これまで古地震学的調査は行われておらず，過去の地震記録との対応関係も不明である．本調査は，樺戸断層系について昨１９９５年度の地形・地質調査および物理探査の成果を生かしつつ，トレンチ調査を実施してその最新活動時期・活動周期および平均変位速度等を明らかにすることにより，本断層系の活動様式と活動履歴の解明を行い，地震対策の基礎資料を得ることを目的とする．