1−1−2 増毛山地東縁断層帯の概要

増毛山地東縁断層帯は,樺戸断層系とも呼ばれ,樺戸山地(増毛山地)の東縁に沿って発達する延長約47kmの顕著な活断層系である.北から和断層と樺戸断層群の2断層を主体として,それらの西方に付随する浦臼断層・自衛隊射撃場南西断層などから成る(活断層研究会,1991).

この断層系の南西方向の延長は,この断層系とは別に西側に存在する当別断層(確実度U)と近接しながら,札幌市域へと伸びる.これらのうち,和断層と樺戸断層群は,確実度T・活動度Bの断層崖とされ,山地東縁の地質断層・地層の急傾斜に沿って西側隆起の逆断層の形態をとっているとされている.その他の断層については,空中写真判読では段丘面の変位を明瞭には確認できず,確実性は低い.