4−2−1 最新活動時期
7.3ka(ka=千年前)のK−Ah火山灰や4.7kaと推定されるHo火山灰(24)および3.1kaのKg火山灰層準の標高を基準とすると,断層間での高度差はそれぞれ1.9m,1,1m,1,8mである.Ho火山灰の差が他に比べてやや小さいが,他は2m弱でほぼ同じと見なせる.火山灰はほぼ水平な地形面に降灰し,堆積したと考えられる.従って,これら高度差は,同じ地震で,北側隆起の変位を受けた結果と解釈できる.最新の地震活動は,カワゴ平火山灰の降灰時以降である.同断層に関する歴史被害地震の古文書が残されていないことから,古文書が多くなる約千年前より以前に活動があったことは確実であろう(図1−15).文献
(24)福岡孝,松井整司(2002):AT降灰以降の三瓶山噴出物の層序.地球科学,105−122.