(1)地点の選定
S波探査結果から撓曲(断層)の下端(CDP215)を判定した.そこから10m南側を変位の及んでいない下盤側とし,No.3ボーリング(CDP225)の位置とした.撓曲上盤側の位置はS波探査で決まらないので,P波探査堀川−巨椋池測線で示された撓曲幅約200mを参考に,No.3からほぼ北に約300m離れた宇治川北岸を上盤側とし,No.1ボーリングの位置とした.No.2(CDP75)はNo.1とNo.3の中間で,撓曲帯中に位置する.掘削長はNo.1〜3の順に153m,100m,200mで,南の沈下側を長くした.コア採取率はほぼ100%である.地層の特徴や各種分析結果から,地層を対比して地質断面図(図1−13)を作成した.図1−13で示されるように,地層は南に傾き,S波探査で推定された撓曲が確認された.