6−4−2 桃山断層の活動性

桃山断層の最終活動時期および活動間隔などはもとめることができなかったが,大阪層群から低位段丘にいたる地層を変形させていることが明らかとなった。

また,地形簡易測量の結果から,扇状地面で2〜4m,低位段丘面で4〜7m程度変位している可能性が指摘される。これは今回群列ボーリングを実施した地点の地形断面でも同様である。

ボーリング調査の結果,低位段丘堆積層の最下部にAT火山灰の痕跡が認められることから,低位段丘面の年代は約2万前後と考えられる。従って,低位段丘面を変位させている断層はそれぞれ0.2〜0.35m/1000年程度(B級でも小さいほう)の変位速度を持っていると考えることができる。

これらの結果から桃山断層の活動度はB級下位の可能性が指摘される。