6−2−1 基盤構造

測線下に想定される基盤は丹波帯中・古生層で,西山断層,山科盆地の調査などの既往の反射法探査では基盤上面に相当する明瞭な反射構造は認められていない。これらの調査では基盤上面の形状は,大阪層群に特有な連続的な反射構造が認められる部分と連続的な反射構造が認められない部分の境界面で基盤上面を推定した。

今回も基盤上面からの明瞭な反射波は認められなかったので,同様の方法で基盤上面の形状を推定した。

基盤上面構造は測点200m付近を境にして,西側は水平に近いなだらかな形状を呈し,測点−300m付近から若干傾きを増して,約5°程度の傾斜で西に深くなる傾向を示す。一方,測点200mから東側は下に凸の傾向で変形しており,20〜30°の傾斜で東に向かって浅くなる形状を呈す。測点350m付近で曲がり方を変えて,上に凸の傾向を示す。測点650mから東側では基盤は地表に露出していると考えられる。