深草地域を詳細に踏査し,作成された深草団体研究グループ(1962)の地質図から,深草地域以北の大阪層群について考察を行った。その結果,稲荷山断層近傍では大阪層群中部層(Ma3以深)が分布するが,多くはMa3より浅い地層が分布すると推定された。東福寺南で行ったボーリング調査では大阪層群の傾斜は10〜18°程度であり,また,平野側のボーリングで観察された大阪層群に含まれる粘土層は海成であると推定されることは矛盾しない。
図6−1 深草以北の地質