(3)測定方法

測定方法は大きく分けて以下の2つの方法がある。

β線計数法 間接法

加速器質量分析法(AMS) 直接法

β線計数法は放射壊変で放出されるβ線を計測し,14C濃度を分析する方法であり,今回の分析では液体シチレーション計数法で測定を行った。

加速器質量分析法は,14Cが壊変する際に放出されるβ線を検出するのではなく,14C原子自身を直接検出する方法である。加速器質量分析法はβ線計数法に比べ,以下のような長所がある。

1.測定に必要な炭素の量が従来のほぼ1/1000(0.2〜2mg)である。

2.測定時間が1試料当たり2〜5時間(試料の年代により異なる)と短い。

3.計測の自然計数(バックグランド)が極めて低いため,測定可能年代の限界が長くなった。従来法の3〜4万年B.P.から約6万〜6万5000年B.P.までのびた。

4.常に標準試料と交互に計測するため,測定誤差が±1%以下になった。