(1)屈曲測線前処理
探査測線は多数の変曲点で屈曲しているので,通常の反射法探査のデータ処理法をそのまま適用せずに,屈曲測線処理による前処理を実施した。屈曲測線処理では,まず各起振点と受振点の組み合わせを考慮して,水平成層構造での地下の反射点(起振点と受振点の中点)を平面図上にプロットした。屈曲が大きいと,反射点は測線の位置から屈曲する側にずれて分布するので,反射点分布のほぼ中央付近を通過する参照ライン(リファレンスライン)を設定した。次に,参照ラインのを中心とした長方形エリアを作成し,エリア内にある反射点を1グループとして反射法データ処理を行うことにした。この方法により,通常のCDP重合による処理が可能となり,参照ラインから大きく離れた反射点データを重合から除去することで,反射断面の品質低下を防ぐことができる。