調査地域について,地形・地質・断層等に関する文献や遺跡発掘調査の記録を収集し,整理・分析を行い,桃山断層の位置・活動性及び地形地質状況の概略を把握し,それらの成果をまとめた。
また,佛教大学文学部植村善博教授(京都市地域活断層委員会委員)よりリニアメントを横断して作成した簡易測量による地形断面図資料の提供を受けた。断層の活動性検討の資料とした。
(b) 空中写真判読
調査地域について空中写真による判読を行い,沖積面・段丘面の細分と対比,断層変位地形,地すべり・崩壊地形等の抽出・分類を行い,空中写真判読図を作成した。
(c) 地表踏査
地表踏査では,断層露頭・変位地形の有無や性状等について観察し,断層を追跡しながら調査を行った。文献調査とあわせ地質図を作成した。
(d) 物理探査(P波反射法探査)
桃山断層について,推定される断層線をまたぐ測線で反射法探査を行い,地下構造を明らかにし,変位の有無と量と変形構造を把握した。
(e) ボーリング調査
地下の地質状況と断層の累積変位量を把握するために,推定される断層線を挟んでボーリング調査を行い,ボーリングコアから年代測定等の試料を採取し,総合的な分析を行った。
(f) 総合解析
本調査で得られた資料を総合的に解析し,断層の性状や活動履歴について考察を行い,評価した。なお,総合解析作業は,下記の活断層調査委員会による指導の基に推進し,とりまとめを行った。