L1測線では測定開始まもなく、重合数を増加させても起振エネルギーが最遠受振点まで伝わらなかったことから、測定形式を120chのエンドショット方式から、80ch−40chの変則スプリット・スプレッド方式に変更した。L2測線では当初の設計通り144chの固定展開方式で測定した。
測定は起振点の前後に配置した受振器群のうち、同時受振チャンネル数(L1測線では120ch、L2測線では144ch)分の受振器で行った。受振器で感知した反射波などの振動デ−タを電圧信号に変換し、ケ−ブルを介して観測車の記録器に転送し、そこで増幅、フィルタリング、デジタイズした後、記録器システムの磁気テープに収録した。同時にモニタープリンターにも出力し、測定デ−タの良否を判断した。
1起振点での起振・測定作業が終了したならば、震源及び同時受振するための受振器群をL1測線では5m全体にずらして、測線終点まで同作業を繰り返して測定した。L2測線では受振器群の移動は測定終了まで行わなかった。
なお、以下に測定仕様をまとめて記す。
L1測線長 :1,600m
L2測線長 :715m
探査深度 :500m程度
受振点間隔 :5m
受振器のグループ数 :6個(グルーピング配置)
グループ間隔 :1m
発振点間隔 :L1測線 = 5m
L2測線 = 10m
垂直重合数 :5〜10回
同時受振チャンネル数 :L1測線 = 120ch
L2測線 = 141ch
最小オフセット :2.5m
展開方式 :L1測線 = 80:40変則スプリッド・スプレッド方式
L2測線 = 固定展開方式
サンプリング間隔 :1/1000秒
記録長 :1秒(1024サンプル)
スイープ長 :10秒
スイープ周波数 :20〜180Hz