6−3 西山断層

付図6−4−1付図6−4−2参照)

西山断層についての調査結果及び考察されること以下に記し,表6−2図6−3にまとめる.

@西山断層は概して基盤の中・古生層と大阪層群の境界付近を通る断層で,北摂山地を隆起させて京都盆地側に土砂を供給し,大阪層群を堆積させたと考えられている。

京都市西京区大枝沓掛町から大原野を経て,京都市と長岡京市との市境付近まで延長約7kmにわたり全体的に南北方向に延びる不明瞭なリニアメントとして認められる。市境付近以南ではリニアメントは中・古生層分布域を通り,リニアメントとして判読できなくなり,島本町尺代付近から再び不明瞭なリニアメント(神内断層)として現れ,南方に延びている。西山断層の北端から神内断層南端までを結ぶと延長は約12kmとなる。

京都市大原野より北では,リニアメント沿いに扇状地堆積物が覆うように分布しており,扇状地面を切るリニアメントは認められない。従って,扇状地面形成(低位段丘面より古い時代,約20,000年以前)以降には活動していないと推定される。