(2)樫原断層

樫原断層に沿うリニアメントは,大きく次の3つの区間に別れる。

@ 嵐山〜西芳寺川

A 西芳寺川〜樫原

B 樫原〜向日町競輪場付近

以下に,各区間の特徴を記す。

@嵐山〜西芳寺川

この区間のリニアメントは比較的明瞭である。リニアメントは主に丹波帯中古生層からなる山地と平地の境界を通るが,リニアメントを横切る沖積扇状地面に変位は認められない。

A西芳寺川〜樫原

この区間のリニアメントは不明瞭で,断続的である。リニアメントは大阪層群からなる丘陵地の東端部にほぼ位置するが,連続性は悪い。また,西芳寺川の沖積扇状地面上や樫原などの低位段丘面上に不明瞭な低崖が認められる(図2−1の@A)が連続性が悪く変位地形であるか否か不明である。

B樫原〜向日町競輪場付近

この区間のリニアメントは不明瞭である。リニアメントは大阪層群の丘陵地の東端部で低位段丘との境に認められ,やや湾曲している。リニアメント南端部の向日町競輪場付近では,低位段丘面上に認められる不明瞭な低崖に連続する。この低崖は変位地形であるか否か不明である。