(1)地形地質

調査地域周辺の地形地質状況については、「井本ほか(1989)、(1991)」、「木村ほか(1989)、(1994)」による地質図幅(京都西北部地域、園部地域、綾部地域、四ツ谷地域)を参考とした。

植村(2001)」は、調査地域周辺の段丘面の再編年をおこない、堆積年代の古いものから、最高位段丘面(HT面)、高位段丘面(H面)、中位段丘面(M面)、低位段丘面(L面)とし、その分布を報告した(図3−1)。またその中で、高位段丘面(H面)は、福知山地域の長田野面に対比されるとしており、「小滝ほか(2002)」は、長田野面の構成層中に含まれる火山灰が、大山火山灰のhpm−1(230±70ka)と対比される可能性について指摘した。

「岡田・高橋(1969)」、「山内(2002)」などは調査地域周辺の第四系を細かく記載し、由良川の流路変更について報告した。また「植村(2001)」、「山内(2002)」は流路変更の原因について、殿田断層や三峠断層などの構造運動との関連性について指摘した。

図3−1 「植村(2001)」による調査地域周辺の段丘区分