5−3−3 単位変位量

亀岡断層では,過去の活動履歴に関して精度の良い値が求められていないため,単位変位量は絞り込めていない。

F1断層の活動履歴を「活動履歴解釈A」,すなわち“最新活動時期は約3,700年前以降であり一つ前の活動は3,700年前以降−20,000年前以前である”とすると,単位変位量は馬路地点のL2−2面の傾動による高低差以上すなわち0.52m以上となる。

F2断層では,保津町〜千歳町国分でL1面に比高1.5〜3mのF2断層による撓曲崖が分布することから,単位変位量は1.5〜3m以下となる。L1面が1回の地震イベントを受けているとすると,単位変位量は1.5〜3mとなり,L1面が2回の地震イベントを受けているとすると,単位変位量は0.8〜1.5mとなる。

F3断層の単位変位量は不明である。

盆地内の亀岡断層(F1+F2)や亀岡断層全体(F1+F2+F3)の単位変位量はF1断層に準じた扱いとし,単位変位量は0.52m以上とした。