三木(1979)は詳しい歴史資料の検討から,起震断層の可能性のあるものとして,亀岡断層や殿田−越畑断層を挙げている。
松田(1990)も,この地震と京都西山断層群,三峠断層群との関係を推定している。しかし,「この地震と活断層との関係についての証拠や詳しいことはなにも,分かっていない」と述べている。
調査でも,F1,F2断層の最新活動時期と1830年の亀岡の地震との関連を考慮し,検討を行なった。しかし,盆地内のF1断層,F2断層の最新活動を特定できないため,同地震との対応を論及することはできなかった。また,現地で同地震の地変や被害の伝承,言い伝え等の聞き込み調査でも,文献以上の新たなデータは得られなかった。