(1)活断層としての亀岡断層

F1断層,F2断層は,文献調査,空中写真判読,反射法地震探査,変位地形測量,ボーリング調査から第四紀中期以降の活動が確実である。しかし,山麓を走るF3断層については,第四紀中期以降の活動の証拠に乏しく,岡田・東郷編(2000)によれば,活断層ではなく,断層組織地形と判断されている。

以下の本検討では,F3断層の活動性*についての資料が充分でないので議論できないが,第四紀後期に繰り返し活動した「活断層」である可能性は低いものと判断している。

 

*注:河原林測線では,F3断層を挟んで基盤岩が分布し,上下盤での基盤岩の比高は135mと見積もれる。しかし,断層両側で,同時代の基準面が存在しないことから,F3断層の断層変位は135m以上であることは確かであるが,その量や変位速度を特定できない。