a) KA−4孔(図3−3−12)
KA−4孔の深度4.0mの火山灰は,200粒子中に164粒子の火山ガラスを含む。火山ガラスの形態はバブルウォールタイプのものが多く,火山ガラスの屈折率は1.497〜1.500(モード1.498〜1.500)であり,AT火山灰と判定した。
深度3.97〜4.10mのAT火山灰以浅では,AT火山灰の再堆積とみられる火山ガラスが多く含まれ,その他の火山灰はほとんど含まれない。深度3.97〜4.10mのAT火山灰以深では,火山ガラスや火山灰起源の鉱物はほとんど含まれない。
b) KA−5孔(図3−3−13)
KA−4孔の深度4.6mの火山灰は,200粒子中に156粒子の火山ガラスを含む。火山ガラスの形態はバブルウォールタイプで水和したのものが多く,火山ガラスの屈折率は1.497〜1.500(モード1.499〜1.500)であり,AT火山灰と判定した。
深度0.8mには15,000粒子中に約500粒子の火山ガラスを含むほか,斜方輝石や角閃石も高率で含む。火山ガラスの形態はバブルウォールタイプのものが多く,火山ガラスの屈折率は大部分が1.509〜1.510を示し,K−Ah火山灰と判定した。ただし,地表に近いことからL1面形成後の風成層か,もしくはそれからのコンタミによる可能性が高いと考え,深度0.8mはK−Ah火山灰の降灰層準とはしない。
その他の深度では,火山ガラスや火山灰起源の鉱物はほとんど含まれない。